2024年5月5日日曜日

「リムブレーキの終わり」というBLOG記事についての私の所感

CANYON ULTIMATE CF SLX8.0

 リムブレーキの終わり(TKCproductionさまのブログ)
という面白い記事を見つけた(一月前だけど)ので
私なりの所感を。

【記事の要約】
(1)最近のロードバイクが高価なのは空力追求のために風洞試験を重ねるから。
 ・今までとは違うカテゴリーが新たに創出された(スーパーカーのように)と考えるべき。
(2)空力を追求した最新のロードは圧倒的に速く疲れが少ない。
 ①直線や高速の下りでは自己ベストがすぐに出、富士ヒルクライムでも6.8kgのリムブレーキより7.4kgのディスクロードが有利というのが定説
 ②但しバイクだけの恩恵ではなく、ウェア、ヘルメット、シューズなど全ての細かなマージナルゲインの積み上げで数十Wを削減している
 ③幅広のTLRのため疲れが少ない
 ・(23Cのリムブレーキで120km走った疲れと、30Cのエアロードで200km走った疲れは同程度)
(3)ランニングコストがリムブレーキロードより安い。
 ①(ホイールやコクピットを含め)トータルで設計されているため交換するパーツはサドルとバーテープくらい。
 ②Di2はケーブル類の消耗がない。
 ③ホイールのリム面が摩耗しないためディスクブレーキホイールはほぼ永遠に使える。
 
そして文末は
・現在在庫レベルが高く大手チェーンストアが信じられないようなセールしている。絶滅寸前で価値が上がってきているリムブレーキのバイクを処分して、ディスクロードを購入すべき。
 というステマのようなフレーズで締められていました笑

【所感】
(1)は、とても頷ける情報で、素直になるほどなぁと思います。
 ただ、正確には「ディスクブレーキ」だからではなく「エアロフレーム」だから高価というべきかと思います。ディスクブレーキ仕様のMTBやクロスバイクはそれほど高価でないから。
  とはいえ、現行のロードバイク(レーサー)は全部ディスクでエアロなのでイコールと考えざるを得ないなのかなぁ。

(2)①についても非常に納得できます。
 私はこれまでも、軽量化によるメリットは他のさまざまな条件が同一で(乗り手の体重、パワー、技術、ポジションなど)初めて比較できるものと考えていたので、「数百グラム車体が軽いから有利」と単純には言えないと思っていました。
 そして昔の設計(リムブレーキ)のバイクが最新の設計(デイスクブレーキ)のバイクに勝てないのも道理(エアロ効果はもちろんのこと繊維の積層の設計やジオメトリの最適化で、さらに進むバイクになっているはずだから)。
 逆に最新の理論で作られたリムブレーキのバイクがあるとして、それがディスクロードより軽いものだったら、山では有利だろうと思います。

(2)②は①に述べた重量の話を空気抵抗に置き換えたもの。これもトータルで考えなければならないということです。これについては体型とポジションの影響が最も大きいと思います。(重量面で乗り手の体重がかなりの影響力を持つように)

(2)③は路面抵抗の話ですね。
 比較的幅広のチューブレスタイヤが乗り心地はもちろん路面抵抗が少ないというのは定説のようです(私は心情的に呑み込めていません)。
 これがなぜ「ディスク」ロードの利点ということですが、リムブレーキ(サイドプルブレーキのキャリパー)に幅広リムが入らないからですね。ディスクロードは有利な幅広タイヤを使えるようにした、という意味合いでは理屈が通っています。
 ただ、この点について、上にも「心情的に呑み込めていません」と書いたように、幅広タイヤの利点は、本当は路面抵抗の「大きさ」(グリップの強さ)にあるのではないか、と踏んでいます。
 ブレーキのディスク化によって効きが良くなるとブレーキングの開始を遅らせることができるようになります。つまりリムブレーキより中途半端(パーシャル)な減速時間を減らすことができ最高速の時間を長くとれることになります。
 そこでディスクブレーキの効きを最大限に生かせるグリップのよいタイヤ(必然的に太くなる=車でもモーターバイクでも同じ)が必要になってきたのではないか。というのが私見です。
 もちろんタイヤが太くなり空気圧を下げられるので「乗り心地が良く疲れない」は無条件で頷けます。TLRであればなおさら。

(3)は全体的に?です。
 まず「ランニングコスト」の定義があいまいな気がします。
 それは

(3)①を「ランニングコスト」の範疇に入れるならば、購入した車体の価格も含めなけれ 
ばならないと思うから。そもそも「トータルで設計され」ていないリムブレロードは「サドルとバーテープ」以外も交換しなければならないような前提が間違っていると思います。(ちなみに何を交換するんだろう。おそらくディスクロードではシートポストやコクピットが専用品なので替えない=替えられないということなのでしょうが、リムブレロード でもそこそこのクラスのものをポジションだしして購入すれば交換の必要はないと思う。逆に言えばカーボン一体型のハンドルバーステム長やハンドル幅合わなくて交換する方がよっぽどコストが・・・)
 で車体価格が含まれるならば2024Canyon ULTIMATE CF SLX 8.0 Di2は写真の2016Canyon ULTIMATE CF SLX 8.0の倍します(約80万円vs約40万円)

(3)②確かに。
    でも反対に機械式ディレーラーはバッテリーを交換する必要はない。
    あとガチレーサーでもなければ半年に一度ケーブル類交換する人はそういないと思います。アウターはなおさら。そういった意味で大した支出ではないような気がしますが。
そして機械式ディスクならリムブレ同様ケーブル交換必要でしょう。  
加えていうなら油圧ディスクのフルード(オイル?)とかホースのことは触れられなかったけどこれって交換とか結構お高そうな気がします(ディスクは詳しくないので筆者の言うように低コストなのかもしれませんが)

(3)③ホイールのリム面が摩耗して交換て多分よっぽど走りこむ人なんじゃ?
多分それ以前に性能のよいホイールが出て(軽量化、良く回るハブ、空力性能向上、表面処理の進化、素材の進化)つぶれる前に買い替aしていえる(メルカリで売って新しいのを買う)のではないかと推察します。
 反対にディスクロードはホイールの性能向上は見送るか、新車に乗り換えるしかないってことでしょうかね。

 そしてこれだけディスクロードが圧倒的な性能向上を果たしているのに「絶滅寸前で価値が上がってきているリムブレーキ」なのはなぜなんでしょう。リムブレーキ乗りはアホなんでしょうか。

 そんな、エアロじゃないアルミのリムブレーキロードバイクをひたすらカスタマイズし続けようという私の心の支えは

 機械式変速リムブレーキのコンポの投げ売りが始まんないかな。

ホイールは練習用

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